この悲をいつか灯し出せば

この悲をいつか灯し出せば


赤 青 黄色の信号機が
左から右へと変わるとき

赤から黄色に戻る瞬間
それが何故だか離れなくて


君が笑顔を見せる時は
僕が辛いと思う時で

君が涙を流す時も
僕は悲しいフリをしたよ


この赤が再びまた青に変わる頃には
君は誰かと 新しい光を放って

どこかでまた 出会えたなら
次はちゃんと見せて 僕に出すその合図
変わってしまったその色を


「また会おう」別れる手前の
僅か数分が愛おしくて

矢印が伸ばした延長線
辿り着く場所なんてわかってたのに


僕が笑顔を絶やさないのは
君が辛くなると分かってるからで

僕が涙を隠すように
何度も言葉を抑えてまた 呑み込んだ


この想いを消せないまま
誰にもバレないように
あの日の君にごめんねと小さく笑った

どこかでまた 君を見ても
笑っていられるかな  涙は冬のせいにして


この赤を再びまた青に変えられるように
他の誰かと 素敵な光を放って

どこかでもし 出会えたなら
聞かれずとも話すからさ いつになるだろう
いつになるのかな さよならだね

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